サイト内の現在位置

三井不動産
レジデンシャル株式会社 様

鍵を持たないストレスフリーな移動、安全・安心な暮らしをサポートする見守りサービス
顔認証技術がシニアレジデンスの新しい価値を創出

業種:
  • 建設・不動産
  • サービス業
業務:
  • 営業・販売
  • その他業務
製品:
  • その他
ソリューション・サービス:
  • 生体認証/顔認証

事例のポイント

課題背景

  • 居室に鍵を忘れたり、紛失したりしてしまう。手が塞がっていると鍵を取り出しづらい。共用部と専有部で違う鍵を使い分けなければならない。高齢者の方に負担の大きいシニアレジデンスの鍵の課題を解決したい
  • なりすましなどは絶対に起こってはならない。顔認証の精度の高さは必須の条件
  • レストランのサービスや安否確認など、他のサービスの高度化を図りたい

成果

顔認証技術で利便性と安全性を両立

パークウェルステイト西麻布のセキュリティに顔認証技術を採用。物理的な鍵を持たずともエントランスや居室のドアを開錠でき、入居者様の利便性と安全性を向上できた

テストを繰り返して最適な設定を導く

車いすの方に配慮した画角や手を伸ばして扉を開けられる距離感、認証精度に影響するエントランスや廊下の照明の明るさなど、NECと共に様々なテストを繰り返し、入居者様がストレスなく顔認証システムを利用できるよう、最適な実装を図った

顔認証システムと他のサービスと連携

ダイニングフロアでは、顔認証により個人を識別することで、事前に把握しているアレルギー情報の確認ができる。また、大浴場など特定の場所における長時間滞在者の把握、それに伴う管理者へのアラート発報や安否確認システムへの連携など、従来の鍵を用いたシステムでは難しかった入居者様の見守りサービスを顔認証システムと他サービスの連携によって実現。新しい価値を創出した

導入ソリューション

パークウェルステイト西麻布での顔認証の様子

関連資料ダウンロード

本事例に関連する各種資料をPDF形式でダウンロードいただけます。

本事例に関するお問い合わせはこちらから

事例の詳細

導入前の背景や課題

三井不動産レジデンシャル株式会社
シニアレジデンス事業部
開発室 主管
米本 厚氏

忘れたり、手間取ったり。鍵に関する困りごとを解消したい

「すまいとくらしの未来へ」を掲げている三井不動産レジデンシャル様。新築分譲の戸建住宅やマンション、賃貸マンション、そしてシニアレジデンスなど、お客様のニーズに寄り添った多彩なすまいを提供すると同時に、そのすまいや街での“くらしごこち”を維持・向上するための充実したサポート体制も整えています。

シニアレジデンスにおいては、サービスレジデンス「パークウェルステイト」を運営しています。「人生100年時代を見据え、自立した元気な高齢者の方々に新しいライフステージを活き活きと過ごしてほしいという想いを込めて事業に取り組んでいます」と同社の米本 厚氏は言います。

現在、パークウェルステイトは、都市部や郊外など、異なる特徴を持つ複数の街に、その街の魅力を活かした物件を展開していますが、中でもパークウェルステイト西麻布は、同社がフラッグシップと位置付けている物件です。例えば、帝国ホテルがサービスを提供するダイニングフロア、健康維持のためのスパ・フィットネスフロアなど、パークウェルステイト西麻布は、食や健康、生活にまつわる高品質なサービスを用意しています。

安全・安心なくらしに欠かせないセキュリティに顔認証技術を採用したことも大きな注目を集めています。

「外出時にお部屋に鍵を忘れてしまったり、紛失してしまったりして、お帰りの際に困ってしまう。両手に荷物を持っており、バッグから鍵を取り出すのが大変。共用部と専有部で違う鍵を使い分けなければならない。シニアレジデンスを運営する中で、高齢者の方に負担の大きな鍵の困りごとが気になっていました。エントランスなどの共用部も、自身のお部屋も物理的な鍵ではなく顔認証で開錠できれば、それらの困りごとを解消できる。そう考えたのが導入のきっかけです」と米本氏は話します。

選択のポイント

なりすましを防げるか。認証精度の高さを自身の目で確認

顔認証技術を実装するために同社が選んだのが、精度の高い顔認証技術によって鍵を持たなくてもよい「手ぶら環境」を実現するNECの「次世代マンションサービス」です。

まず同社が評価したのがNECの顔認証技術の精度の高さです。

「NECの顔認証技術の精度の高さは非常に有名ですが、NECのショールームなどで実際に体験し、自分の目でも確かめました。例えば、顔認証技術で最も気になっていたのが入居者様の顔写真を悪用した“なりすまし”ですが、どんなに写真をかざしても認証できない。精度の高さを改めて確認しました」と米本氏は話します。また、認証のために登録した顔画像はNECがセキュアな管理を行っているクラウドに保管されることも安心感につながりました。

さらに決め手となったのがNECへの信頼です。「パークウェルステイト西麻布は、これから長きにわたり、多くの入居者様がくらすことになります。私たちは、その間に発生する様々な問題や課題を解決していく必要があります。パートナーは、その解決のサポートを安心してお願いできる存在でなければなりません。NECなら間違いなく継続的にサポートしてくれる。そう信頼しています」(米本氏)。

導入後の成果

レストランや安否確認のサービスと顔認証技術を連携

パークウェルステイト西麻布は、すでに竣工し、多くの入居者様がくらしを始めています。NECの顔認証技術は、エントランスなどの共用部、そして、専有部である居室の鍵に導入されています。入居者様は鍵を持たずに外出することができ、荷物で両手がふさがっていても鍵の取り出しに困ることはありません。

前述したとおり、同社は選定時にNECの顔認証技術の精度を確かめましたが、工事現場でもパークウェルステイト西麻布の居室のアルコーブを忠実に再現したモックアップを施工会社である大林組様と一緒に製作し、認証精度の最終チェックとチューニングを図りました。

「高齢者の方が暮らすわけですから、体力やケガ、病気の影響などで、まっすぐ、長い時間、カメラの前に立ち続けるのが難しいなど、様々な状況を想定しなければなりません。ただし、利便性を重視しすぎて安全性を犠牲にするわけにもいきません。例えば、様々な状況に配慮しすぎて認証可能な範囲を広げた結果、ドアの前を通っただけで鍵が開いてしまうようではセキュリティ上の問題があります。また、周囲の明るさ、暗さも認証精度に影響しますから、エントランスや廊下の照明の設計も含めた調整が必要です。NECと共に1つずつ確認してチューニングを図り、最適な設定を割り出しました」と米本氏は言います。

さらにNECと共に顔認証技術と様々なサービスとの連携も図りました。例えば、ダイニングフロアでは、顔をかざすと入居者データベースを照合することのできるQRコードを発行し、そのQRから食物アレルギーの情報などが分かるようになっています。また、安否確認サービスとも連携。スパ・フィットネスフロアに入室したが、長時間が経過しても退出していない。自室にいるが長時間、トイレの利用がないなど、事故などの心配がある状況を検知すると、それが誰かも含めて管理者にアラートがあがる仕組みになっています。「レストランシステムや安否確認システムなど、他サービスとの連携においても、NECはシステムインテグレーターとしてのノウハウを活かし、他ベンダーと直接やりとりしてシステム間の連携を実現してくれました。セキュリティだけでなく、顔認証技術を他のサービスの強化にも応用できたことは大きな成果です」と米本氏は強調します。

このように同社は、シニアレジデンスに顔認証技術を採用して、利便性と安全性の両立を図りました。また、顔認証技術を連携させて、他のサービスの高度化にもつなげています。今後もNECは、顔認証技術の持つ様々な可能性と新しい活用方法を提案し、同社が提供するすまいとくらしの価値の向上に貢献していきます。

お客様プロフィール

三井不動産レジデンシャル株式会社

本社所在地 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号
設立 2005年12月26日
従業員数 2,026人(2024年4月1日現在)
概要 すまいとくらしに関わる企業として、中高層住宅事業、戸建住宅事業、賃貸住宅事業、シニアレジデンス事業などの事業を展開。三井不動産グループの総合力を有しながら、選ばれるすまいとくらしを提供し続けている。
URL new windowhttps://www.mfr.co.jp/

NEC担当者の声

NEC
スマートリテール統括部
ライフスタイルDX事業開発グループ
ディレクター
沖中 耕平
NEC
スマートリテール統括部
ライフスタイルDX事業開発グループ
三ノ宮 麻希

データ活用やヘルスチェックなど新しい可能性を提案

NECの「次世代マンションサービス」は、確実に本人を特定する顔認証技術によって、鍵を持たずともエントランスや自宅玄関の入退ができる手ぶら環境を実現します。また、宅配サービス、居住者サービスなど、マンションが提供している様々なサービスと連携し、快適なくらしの実現に貢献します。

まず、今回のプロジェクトでテーマとなったのが高齢者の方に配慮しながら、どのように認証精度を高めるかということでした。カメラの向きや焦点距離など、三井不動産レジデンシャル様と何度もテストを重ねて最適解を見つけました。一般の分譲マンションや戸建て住宅でも高齢者の方がおすまいになることは、もちろんあります。今回、得た知見は、他の分野でも必ず役に立つと感じています。

また、顔認証技術をレストランサービスや安否確認など、セキュリティ以外の用途にも応用いただきましたが、今後も顔認証技術の持つ可能性を紹介し、新しい価値に創出につなげたいと考えています。

例えば、入居者様のレジデンス内の行動から、サービスの改善などに役立てられます。また、顔画像から心身の状態を推定する次世代技術も開発しており、その実用化に取り組んでいます。この技術を活用すれば、日々のくらしの中で、入居者様に特別な負担をかけることなくヘルスチェックを行うことができます。

今後もNECは、三井不動産レジデンシャル様をはじめ多くの企業と連携しながら、安全で快適なすまいやくらしの実現に取り組んでいきます。

  • なお本資料に記載の顔認証技術を活用した各種サービスのご提供に際しては、あらかじめ対象者本人への顔画像利用の同意をいただくことを前提としております。

この事例の製品・ソリューション

本事例に関するお問い合わせはこちらから

(2024年12月23日)

同じ製品・ソリューションの導入事例

Now Loading